従業員のソーシャルメディア上の行動監視は強まる傾向――Gartner予想
従業員のネット上の行動などを監視する目的でソーシャルメディア監視プログラムを導入する企業が増えるとGartnerは予想する。
米Gartnerの予想によると、従業員のネット上の行動などを監視する目的でソーシャルメディア監視プログラムを導入する企業は2015年までに60%に達する見通しだ。
同社によれば、企業の情報セキュリティ対策はこれまで社内インフラの監視が中心だったが、Facebook、YouTube、LinkedInといったコンシューマー向けクラウドサービスやソーシャルメディアの台頭によって、こうした対策だけでは不十分とみなされるようになってきた。
実際に、会社の情報にアクセスできる従業員が情報流出などのセキュリティ問題にかかわっている現状を考えると、「セキュリティコントロールの効率性は、社内と社外の両方でユーザーの行動を把握して分析できるかどうかにかかっている」と同社は指摘する。
こうした現状を受けて、幅広い製品やサービスがソーシャルメディア監視機能を取り入れるようになっている。広報会社は標準的な顧客サービスとしてソーシャルメディア管理サービスを提供、セキュリティ企業も社内のセキュリティ監視だけでなく、ソーシャルメディアコンテンツの把握と分析に価値を見出すようになっているという。
ソーシャルメディアの行動監視は倫理的、法的リスクも伴うが、「企業は今後も、自社にとって関心のあるテーマについて、従業員や顧客、一般ユーザーがソーシャルメディアで交わす会話を監視することに力を入れるだろう」とGartnerは予想している。