過重労働、賃金不払残業、休日・休暇の相談多数 過重労働解消相談ダイヤルの結果公表
厚生労働省は昨年11月24日、「過重労働解消相談ダイヤル」・「労働条件相談ほっとライン」の相談結果を公表しました。主な相談内容は、長時間労働・過重労働、賃金不払残業、休日・休暇に関するものが多くなっています。
■相談事例
相談事例には、「1ヵ月の残業が100時間を超えているが日報には過少申告の記載をすることが当たり前となっている」など労働時間が管理されていない例や残業手当が支払われない例、「140時間の残業をしており医師による面接指導を受けたいと申し出たが実施してもらえなかった」「定期健康診断が実施されていない」など労働安全衛生法上の必要な措置が実施されていない例、「数カ月間休日がなく、前に休んだのは4ヵ月前」など休みが取れないという例がありました。
■国をあげて過重労働を撲滅
平成26年11月に「過労死等防止対策推進法」が施行され、「日本再興戦略改訂2015」にも「働き過ぎ防止の取組強化」が盛り込まれるなど、長時間労働対策の強化が喫緊の課題となっています。厚生労働省では、11月に「過重労働解消キャンペーン」を実施しており、その一環として過重労働解消相談ダイヤルが設置されていました。相談のうち、法令上問題があるケースについては、労働基準監督署に情報提供をおこない、監督指導を実施するなどの必要な対応をおこなうとしています。