【iOS 14アップデート】正しく応募計測できていますか?
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「Cookie(クッキー)レス時代」という言葉を聞いたことはありませんか?
IT関連のニュースや記事で、目にする機会が増えてきたと感じている方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、実際になにか影響を受けているわけではない、と感じている方も
いらっしゃるのかもしれません。
しかしながら、個人情報保護の高まりを受け、クッキー(Cookie)の廃止の流れは
どんどん進み、web広告はもちろん、様々なweb媒体に影響が及んできているのです。
そんな中、最近最も大きな影響を与えたのは、iOS 14のリリースです。
このiOS 14のアップデート内容によって
かなり多くのweb媒体が影響を受け、仕組みを変えざるを得なくなっています。
もちろん、求人媒体も例外ではありません。
今回は、iOS 14のアップデートの中でも
かなり影響度の高い「ITP」という機能について説明致します。
ITPとはなんなのか、求人広告を配信する上でどのような影響があるのか
そして、どのように対策していけばよいかを、考えていきましょう。
目次
ITPとは
ITP(Intelligent Tracking Prevention)とは、
Apple社のWebブラウザ「Safari」に搭載されているトラッキング防止機能で
プライバシー保護を目的として、ユーザーの行動を追跡・分析するトラッキングの制限を行う機能です。
このITP機能は、決められた一定期間を過ぎた後にCookieを削除するため、
クロスサイトトラッキング(複数のwebサイトでのユーザーの行動を追跡・分析すること)が
できなくなります。
ITPは、2017年9月に公開されたiOS11のSafariから搭載されていましたが
最新OSであるiOS 14では、このITP機能の強化が図られており、
より個人のプライバシーが守れるようになった一方で、web広告での効果測定や、
ターゲティングに利用されるオーディエンスデータ(行動履歴や興味関心など)の取得が
かなり難しくなりました。
iOS 14でITPがどのように強化されたのか、大きなものを2つ挙げてみます。
①ITPにリダイレクトトラッキング対策が追加
「リダイレクトトラッキング」とは、ユーザーがあるサイトから別のサイトへ遷移する際に
リダイレクトさせることによって、他サイト間の移動を追跡し、計測できるようにする仕組みです。
多くの計測ツールはこの方法を採用していますが、iOS14では、このリダイレクトトラッキングが無効化、
つまり計測していたユーザーの行動が無効化されてしまいます。
②ブラウザのすべてでITPがデフォルトで有効に
これまでは、ITPの有効範囲はSafariのみでしたが、iOS 14やiPadOS 14下では
動作するブラウザのすべてで、ITPがデフォルトで有効になります。
iOS版のGoogle ChromeやMozilla Firefox、Operaなども対象になる、ということです。
また、これらのブラウザアプリだけではなく、アプリ内ブラウザも対象となります。
アプリ内ブラウザとは、リンクをタップしてもSafariに切り替わることなく
アプリ画面上にWEBページが表示される機能のことで、FacebookやTwitter、LINEなど
SNSの多くのアプリに組み込まれています。
これによって、すべてのブラウザで、Javascriptを用いて発行された
Cookieの保持期間が最大7日に設定されることになります。
このiOS 14のITP機能の強化は、どれほどの影響があるのでしょうか。
国内のモバイルOSのシェア、モバイルブラウザのシェアを調べてみました。
参考:https://gs.statcounter.com/
モバイルOSはiOSが67%、ブラウザシェアはSafariが64%と、
ITP機能に左右されるOS、ブラウザのシェアが圧倒的に多いことが分かります。
またどの求人サービスもスマートフォンからのアクセスが約80%を占めています。
つまり、ITPの影響はスマートフォンの6割以上、PCからのアクセスも含めた全体の約5割に及ぶため
様々な媒体の計測数値、ターゲティングが大きく変わっていくことが予測できます。
各求人媒体の影響度合い
では、各求人媒体には、どのような影響がでているのでしょうか。
弊社で確認できている内容を、共有致します。
■Indeed(インディード)
10/1よりコンバージョントラッカーが廃止されることになりました。
弊社で利用しているアカウントで確認したところ、
下記のような画面になり、新規取得や以前取得したものの再確認もできなくなっておりました。
完全に利用できなくなることになるとは、想定外です。
またすでにタグを埋め込んでクローリングしている案件についても
応募が欠損が始まっている可能性があります。
計測値と実際の応募数に差異が発生していないか確認してみましょう。
今後は下記のような対策が考えられます。
・6/1より提供開始された応募開始データの活用
・直接投稿/Indeedエントリーに対応したATSへの切り替え
・Google Analytics等などの外部計測ツールの活用
■求人ボックス
ITPの影響かは断言できませんが、
弊社アカウントにて応募の欠損を確認しています。
特にsafariやiOSのデバイスで応募数がカウントできていないことが確認できているため
ITPによる影響を受けている可能性が高く、コンバージョンタグの実装による
応募計測において、計測の欠損が発生していると考えられます。
■スタンバイ
スタンバイでは、ユーザーにデータを付与して応募数をカウントしていますが
iOSアップデートによりこのデータ付与ができず、応募数が正しく計測出来なくなっているようです。
この対応策として、求人詳細ページ・応募完了ページの2ヵ所に新しくタグを埋め込むようアナウンスがされており、
対応後は正常に応募数のカウントができる様になるようです。
どの媒体も管理画面上でCVが正確に計測できない可能性は十分にありますので、
効果測定をどこで行うかを決めることが重要になってきます。
自社で掲載している媒体や広告については、きちんと計測ができているか
今一度確認してみることが必要です。
ITPの影響を考慮した対策が必須
ITPの機能が強化されたのは、Cookieを活用したユーザーデータの蓄積を防止する事によって
個人情報のトラッキングを防ぎ、プライバシーを保護するためです。
そのため、今後もITPのアップデートは継続される可能性が高く、
今以上に様々な影響が出てくることが考えられます。
今後、web広告で起こっている(今後起こると思われる)現象を把握しておきましょう。
・コンバージョン計測の欠損
従来の、Cookieを活用したCV測定方法では、iOSのCVが欠損する可能性が高くなっています。
また、計測可能期間も大幅に短縮されるため、訪問ではCVに至らなかったものの
日にちを置いてから再度アクセスしたユーザーのCVが計測できないケースも発生します。
結果として、各媒体管理画面上CV数は減少する事になり、
適切な判断(求人広告予算の差配など)をできなくなる可能性があります。
・リターゲティング配信の減少・制限
過去にサイトへ訪問したユーザーに配信する「リターゲティング広告」は
訪問したユーザーを識別できなくなるため、配信機会、配信量が大幅に減少しています。
また、リターゲティングできる期間も、短くなりさらに厳しく制限がされていくでしょう。
・ターゲティング精度の低下
iOSを利用するユーザーの情報や行動データが取得できなくなるため
ユーザーの行動を追跡し、機械学習でユーザー特性を判定していた
ターゲティングの配信精度は、低下します。
こういった状況の中で、各広告の管理画面だけで数値を確認するのは非常に危険です。
GAや、他の計測ツールなども参考にしながら、正しく判断していくことが重要です。
またGoogleは、2023年後半までに、Webブラウザ「Chrome」での
サードパーティーCookieのサポートを段階的に廃止すると発表しています。
Apple社だけではなく、その他のブラウザでも、
今後サードパーティCookie制限の動きはさらに強まる事が想定されます。
各広告媒体のアップデートを随時確認する等情報のキャッチアップを行いながら
CV計測においては外部計測ツールを取り入れるなど
正確な効果計測を行っていく工夫が必要となりそうです。
弊社では、求人広告の運用・市場分析・採用提案を行っています。
今後の計測方法について相談したい、興味があるという採用担当者様は
下記よりぜひお気軽にお問い合わせください。
Indeedについてのお問い合わせ先
個人情報保護方針
制定日 2017年11月1日
最終改訂日 2022年6月1日
株式会社デルタマーケティング
代表取締役 木山 千春
当社は、当社が取り扱う全ての個人情報の保護について、社会的使命を十分に認識し、本人の権利の保護、個人情報に関する法規制等を遵守します。また、以下に示す方針を具現化するための個人情報保護マネジメントシステムを構築し、最新のIT技術の動向、社会的要請の変化、経営環境の変動等を常に認識しながら、その継続的改善に、全社を挙げて取り組むことをここに宣言します。