イスラエル発の就職試験ゲームハイスコアで「内定」ゲットだぜ!

人間の行動に関する科学的知見と膨大なデータ処理を活用して、「本当に求められる」人材を採用するためのゲームが開発中だ。

 TVゲーム「ハッピーアワー」のルールはとても簡単。あなたはバーテンダーになって、次々やってくる客の表情を読んで、ドリンクの注文を当てなければならない。手際よくドリンクを作って、汚れたグラスを洗えば、高得点をもらえる。だが、それだけではない。「内定」だってゲットできるかもしれないのだ。

 このゲームはイスラエルの企業ナック社が開発した。同社は他に「ハッピーアワー」の寿司版や言語ゲームなども開発している。これらのゲームの目的は、最新の科学に基づいて、求職者に求められる認知能力(パターン認識力、リスク選好度、状況変化への対応力)を測ることだ。現在、イェール大学の学生を被験者にして、ゲーム成績と学業成績の相関性を調べる研究も行われている。

 ナック社はゲーム、膨大なデータ処理、行動科学という3つの最新トレンドをうまく掛けあわせた。同社社員でMITの研究者でもあるクリス・チャブリスによれば、ゲームは伝統的な採用ツールよりも優れているという。例えば、旧来の性格試験は抜け目のない求職者なら簡単に問題の裏を読めてしまうが、ゲームではそれは難しい。

 

石油大手シェルの系列会社やコンサルティング企業ベインなど、ナック社のゲームを試用する企業も出始めた。「勉強ばっかりしてないで、たまにはゲームもしなさい」なんて子どもが叱られる時代が、そこまで来ているのかもしれない。

 

現代ビジネス 


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