仕事がはかどらないときは「照明」と「室温」を見直してみよう
仕事がはかどらないと思ったら、自分の作業環境を見直してみましょう。オフィスの室内温度や照明環境をうまくコントロールすれば、知的生産性を維持できるそうです。
米フロリダ州の企業を対象に行った調査では、最適とされている室温(摂氏25℃/華氏77℃)よりも低い温度(摂氏20℃/華氏68℃)では、作業能率が下がってミスが増加するといった現象が見られたとか。室温を25度から1度ずつ上げるごとに、作業効率が2%低下した例もあるそうです。
ちなみに、生産性が向上する摂氏21.1~22.2℃(華氏70~72℃)がオフィスの理想的な室温といわれています。
部屋の温度によって作業効率が落ちるのと同様に、照明にも気をつけて。明るすぎても、暗すぎてもNGです。人工照明でこうこうと明るい環境では、体内時計(生体リズム)なども乱れがち。室内の採光には、なるべく自然光(太陽光)を利用しましょう。自然光は、目に優しく、生産性の維持を助け、さらに体の規制プロセスをスムーズにする働きがあります。一般的に、照度が下がると覚醒度が低下する(眠気をもよおす)と考えられており、科学者であるMirjam Muenchさんの研究結果によると、不十分な「見え方」での作業は逆にストレスとなるそうです。
ライフハッカーでは以前にも、目覚めに太陽の光を浴びると良いと紹介したことがあります。朝日の光を浴びると「コルチゾール」という覚醒ホルモンが分泌され、左右の視神経が交差する「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という場所にある親時計(マスタークロック)から、それぞれの体内時計に「動け」という指令が出ます。このコルチゾールの分泌は通常、朝の起床前後でピークを迎え、日中を活発に過ごすための準備が行われます。
明るいうちは会社で日光をなかなか浴びられないという方は、日が昇って明るくなったら動き出せるように、夜明け前に起きるのもひとつの方法です。一日の始まりは夜明け前。太陽の出ている時間帯を有効に利用して、コルチゾール値や体内時計を整えましょう。朝だけでなく、日中も太陽の光をできるだけ浴びるよう心がけてください。
しかしながら、会社などでは温度設定や調光は、ひとりではなかなかできませんよね。小型の携帯用ヒーターを持参したり、自然光に最も近い明かりを再現できるように開発されたフルスペクトルランプを、まずはご自宅で試してみてはいかがでしょうか。