就職・転職先選びの魅力づくりに 従業員の心をひきつける「福利厚生」とは
先月末に米Yahoo!のCEO マリッサ・メイヤー氏が、在宅勤務者に対し、出社して働くよう通達を出した際のメモが流出したとして、話題になりました。本来は、情報通信機器等を活用し時間や場所の制約を受けず、多様な働き方を推進するはずのものが、十分なマネジメントが効かないまま「福利厚生」として利用された結果という見方もあるようです。
本来、福利厚生とは、企業が従業員とその家族の福利を充実させるために設ける制度等で、厚生年金や健康保険など、法律によって会社が負担することになっている法定内福利と、会社が独自に社員のために設けている法定外福利に分けられます。そして、企業ごとに設定できる法定外福利において、魅力的な施策を設けることで採用時には、他社との差別化を図り、従業員の定着を促すことも可能になります。
最近では、健康的な食事を提供するほか、朝食・ランチ無料の社員食堂が、メディアでも取り上げられていますが、これらも福利厚生の一環と言えます。メタボロックシンドローム対策の一環や健康志向の高まりを受けて、社員の満足度向上のために、「食生活」の充実をサポートしようとする動きです。また、社内にバーがある、プロポーズ・失恋休暇が取れるなどユニークな福利厚生制度を採用している企業もあるようです。
ともすると、こういった施策は話題作りとも見られがちですし、人事ご担当者の中には、「福利厚生の充実は、経済が右肩上がりだった過去の話では?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、福利厚生が就職・転職先探しの際のチェックポイントとなっていることも事実です。面接の場で、福利厚生について細かく確認するのは、志望動機やスタンスに疑問をもたれるのでは…という懸念からなかなか「聞けない」ものの、「福利厚生の充実」は社員を大切にしようとする考えの現れとして捉える傾向も強まっています。また、極端な例ではありますが、「親子就活」という言葉に代表されるように、新卒の学生が就職先を親に相談した際には、「しっかりした会社」の証として福利厚生を気にするものです。福利厚生が整っていることで、親御さんが就職を安心して後押ししてくれることも期待できます。
福利厚生の充実はなかなか簡単にできないのではと思われるかもしれませんが、経団連の福利厚生費調査結果でも、法定外福利においては文化・体育・レクリエーションの活動補助費が施設・運営費を上回る結果となったと報告されています。多様化する従業員のニーズに対応し満足度を維持しながら、企業にとってはコストも最適化できるカフェテリアプラン型の福利厚生アウトソーシングサービスも充実しています。そのラインナップは、健康・リラクゼーションやレジャーの他、育児や介護支援などの日常生活サポートまで、ラインナップを見れば、「実生活に役立つ」と実感できるものも多数あります。従業員が安心して、より充実した生活を送るサポートの在り方をこの機会に考えてみてはいかがでしょうか。
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