本当にやりたい仕事を明確にする3ステップの自己分析法
「仕事があるだけ幸せだよ」と言う人もいます。しかし仕事があるからといって、その仕事が嫌いだったり、望んでいるキャリアでなかったりしたら意味がありません。問題は、自分がどんなキャリアを進んでいきたいか分からず、「ただの仕事」を探していることです。
自分の仕事が嫌いな人はたくさんいます。しかし、本当は何をやりたいのかと聞くと、実際はやりたいことに限りなく近い仕事をしているときもあります。一度立ち止まって、なぜ、どのようにして今の仕事に就いたのかをはっきりとさせた方がいいでしょう。
今回は、自分が本当にやりたい仕事を明確にする自己分析法を紹介します。
ステップ1:やっていることを書き出す
仕事に関する不満を引き出す場合、最初に自分の仕事上の位置付けを調べましょう。肩書や経歴からも今の仕事については分かりますが、実際に自分がどういう仕事をやっているのかを、数日間かけてしっかりと書き出していきましょう。まず、今の立場で一番大事なことは何なのかを考え、それから実際の仕事でやっていることをすべて書き出していきます。
これを習慣化するには、「ワークダイアリー」を付けるといいでしょう。うまくいったことも、失敗したことも、とにかくやったことを書いていくのです。毎週自分がやったことを書き出して、来週の準備をするのに時間をかけることは、GTD方式の週次レビューのためにもいい機会です。すべてを書き出したら、それを「嫌いな仕事/どうしてもやりたくない仕事」と「別にやってもいい仕事」と「好きな仕事/もっとやりたい仕事」に分けます。
ステップ2:やりたいことを書き出す
やっている仕事の一覧を上記3つに分類したら、「好きな仕事/もっとやりたい仕事」に注目します。それをベースに、毎日でもやりたいことやできることを書き出していきます。突拍子もないことだとか、そんなのはあり得ないというようには考えないでください。1日中ブログを読むだけでお金がもらえたらいいのに、など思い付いたら何でも書き出していきましょう。例えば、「Redditを見てるのは時間の無駄」と言う人もいるかもしれませんが、それを「仕事の調査だ」と言う雇い主もいるかもしれません。
次に、長期的な視点で考えます。「これを1年続けたいか?」「2年、もしくは5年だったらどうか?」と自問自答してください。長く続けられるかどうか分からなくても、落ち込む必要はありません。将来自分が何をしたいと思っているかなんて、なかなか分からないものです。しかしそれでも、今分かる範囲でいいので書いてみます。他にも以下の質問を自問自答してみましょう。
■仕事でも、個人的なことでも、一番得意なことは何か? 一番苦手なことは何か?
■この仕事をずっとやりたいか? もしくは、この業界にずっといたいか?
■転職したい場合、同じような仕事のもっと上の立場に昇進して仕事がしたいか?
■転職したい場合、誰かを管理する仕事がいいか、すべての仕事を自分で完結させる方が好きか?
■業界を変えたい場合は、どんな業界に興味があるのか?
■その業界のどんなところにワクワクするのか? ずっと興味があったことなのか?
■その業界で、既に今自分がやっている仕事が通用するか?
■どんなタイプの会社で働きたいか? 自分にとって一番大事なのは、会社のどういうところか?
■1人で仕事をしたり、フリーランスになりたいと思うか? フリーランスにまつわる幻想も分かっているか?
■「好きな仕事/もっとやりたい仕事」の一覧を見て、その仕事のスキルが生かせそうな仕事はどんなものがあるか? それを毎日やっている人はいるか?
ステップ3:答えを検証する
上記の質問は、目標を見定めるのに役に立ちます。自分が楽しんでやれている仕事が生かせる職業は、どういうものがあるのか分かりやすくなります。自分にとっての天職が見えてくるでしょう。
次に今自分がいるところから、どうやってその仕事にたどり着けるかを考えます。「今の仕事をもう少し続けて、もっとレベルアップした方がいいのか?」、「今自分がやっている仕事を管理したいのか?」など次のステップに進むのはいつがいいのかを考えましょう。「1年後/5年後/10年後にあなたはどういうところにいると思いますか?」というたぐいの質問は大体役には立ちません。夢の仕事について考えるのではなく、自分がやりたい仕事に関して具体的に考えるのがよいでしょう。
すべてを書き出したら、自分についてかなり分かりやすく自己分析ができているはずです。これは自分を見つめ直すのにも有効ですし、今の仕事での立ち位置を見直すことや、本当にやりたい仕事に関して上司と交渉する時にも使えます。
今の仕事が嫌になっても、衝動的に会社を辞めたり、やみくもに転職活動をしたりするのではなく、まずはしっかりと自己分析をして本当にやりたい仕事を見極めましょう。