最も残業の多い職種は「映像クリエイター」―ビジネスパーソン5,000人 残業時間の実態調査
インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は2012年7月3日、同社が実施したアンケート調査「ビジネスパーソン5,000人 残業時間の実態調査」の結果を公表した。調査の結果、最も残業時間が多い職種は「映像クリエイター」で、平均残業時間は67.0時間。最も少ないのは「薬剤師」で13.0時間であることがわかった。
■ 2012年の平均残業時間は2007年以降で最多の28.6時間
同調査により、2012年の平均残業時間は月28.6時間で、調査を開始した2007年以降で最も長くなっていることがわかった。この背景には、リーマンショックによるリストラの実施や採用の抑制で人員を抑えていたなか、景気回復により人手不足が発生し、既存社員の残業が増えていることが考えられるという。
■ 職種別の残業時間―最多は映像クリエイターの67時間、最少は薬剤師の13時間
職種別の平均残業時間を見ると、最も残業が多いのは「映像クリエイター」の67.0時間だった。これに、「プロパティマネジメント(不動産管理業)」の62.5時間、「セールスエンジニア」の57.6時間が続いた。
残業時間が多い職種上位には、クリエイティブ系(映像クリエイター、ゲームクリエイター)、建築・不動産系(プロパティマネジメント、建築/不動産営業)、金融系(ファンドマネジャー/アナリスト、投資銀行業務)の職種が比較的多いことがわかる結果となった。
一方、残業時間が最も少ない職種は「薬剤師」の13.0時間で、これに「一般事務/営業事務」13.4時間、「貿易・通関業務」14.2時間が続いた。残業時間が少ない上位10職種を見ると、医療・医薬系(薬剤師、臨床開発/モニター、介護福祉関連)と、事務系(一般事務/営業事務、翻訳/通訳、秘書/受付)が多いことがわかる。
同系統の職種内で残業時間を比較して見ると、システム系では、最多が「IT コンサルタント」で40.0時間、最少が「テクニカルサポート」で17.6時間。製造系では、最多が「セールスエンジニア」で57.6時間、最少が「生産技術/生産管理」で18.4時間。クリエイティブ系では、最多が「映像クリエイター」で67.0時間、最少が「インテリアデザイナー」で20.5時間と、同じ分野の仕事でも職種によって残業時間が大きく異なることがわかる結果となった。
同調査は、25~34歳のホワイトカラー系職種の男女を対象にして、2012年3月10日~11日にかけて実施された。調査は、ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査で行われ、有効回答数は5,000件だった。