ストレスチェック実施マニュアル 個人情報の取り扱いは?
労働安全衛生法が改正され、今年12月より右のとおりストレスチェック制度の実施が会社に義務付けられます(50人未満の事業所を除く)。厚生労働省は今年4月に関連する省令、告示、指針を公表、5月7日には各事業所でストレスチェック制度を適切に導入していくためのマニュアルとQ&Aを公表しました。
◆メンタル不調者の洗い出し?
この制度は労働者のメンタルヘルス不調を予防し、職場の環境改善をはかることを目的とした制度ですが、労働者側からは、メンタル不調者を洗い出し、降格や退職に追い込むために利用されるのではないかと懸念する声もあがっています。こうした懸念に対し、今回のマニュアルやQ&Aでは、個人情報(労働者の健康情報)の取り扱いについて次のように説明しています。
◆人事権のある人は検査結果を扱ってはいけない
ストレスチェックは、計画やスケジュールなどの事前準備から始まり、医師など「実施者」によって実際にストレスチェックが実施された後、結果を本人に通知して面接指導を受けるよう促したり、職場ごとにストレスの程度を分析したりするという流れになります。
医師など「実施者」の補助として、調査票の回収や結果のデータ入力などの事務を社内の人間がおこなうことがあります。この場合、本人の同意が無ければ会社に提供してはいけないストレスチェックの結果を、社内の人間が見てしまうことになります。この点については、人事部長など人事権をもつ人は、労働者個人の検査結果を扱う「実施の事務」をおこなうことはできず、ストレスチェック制度全体の計画など、個人情報を扱うことのない事前準備等にのみ携わることができるのです。
◆会社に結果を提供する場合の同意の取り方
ストレスチェックの結果は、医師等から直接本人に通知され、本人の同意なく会社に提供することは禁止されています。会社への提供について同意を得る場合は、本人に結果を知らせた後でなければなりません。つまり、実施前や実施時に同意を取得しておくことは許されません。また、高ストレスと評価され、面接指導の申出をしてきた労働者については、その申出をもって結果を会社に提供することに同意したとみなして差し支えないことなどが示されています。
◆ストレスチェック制度として会社に義務付けられること
□常時使用する労働者に対して、年に1回のストレスチェックを実施
□高ストレスと評価された労働者から申出があったときは医師による面接指導をおこなう
□面接指導の結果にもとづき、必要があれば就業上の措置を講じる