日本は有給未消化が突出、欧州はほぼ完全消化-休暇実態調査
米国人は与えられた有給休暇のうち2日間を未消化のまま残し、日本人は半分も消化できていない―。ネット旅行会社のエクスペディアが15日に発表した2012年の休暇取得に関する年次調査でそんな実態が明らかになった。
調査は22カ国の会社員などを対象に実施し、8687人から回答を得た。
それによると、有給休暇の消化日数は、米国が12日のうち10日、日本が13日のうち5日、韓国は10日のうち7日だった。米国で与えられた有給休暇の日数は、前年の14日より2日減っている。
有給休暇に加えて長期休暇を取るのが一般的な欧州では、フランスとスペインが30日の有給休暇を使い切り、ドイツは30日のうち28日を消化。英国、スウェーデン、ノルウェーも25日の有給を使い切っていた。
有給休暇を消化できない理由として、米国、英国、カナダ、日本、アイルランドの回答者は、金銭面の不安を筆頭に挙げている。
ノルウェーとスウェーデン、ブラジルでは上司が部下の有給休暇取得を支持しているのに対し、イタリアと韓国の上司は有給休暇を取らせることにあまり積極的でない傾向があることも分かった。
週の平均労働時間はアジア諸国が約44時間、米国は40時間、22カ国の中で最も短いオランダは35時間だった。
エクスペディアは「ワークライフバランスの実現によって従業員の満足度は増し、生産性も向上する。有給休暇は特典でもぜいたくでもなく、使うためにある」と指摘している。