育児休業給付67%ヘ、厚生労働省が引き上げ案
厚生労働省は10月29日におこなわれた労働政策審議会の会合で、育児休業給付の支給水準を引き上げる案を提示しました。現在の給付は休業前賃金の50%ですが、これを当初の半年間に限って67%に引き上げるというものです。
これまでも育児休業給付は給付率の引き上げ等をおこない受給者数が増加してきました。しかし、それでもまだ経済的な理由から育児休業を取得しなかった人が男女とも2割強存在すること、男性の取得が進まないのは収入減が大きな要因の1つと推測できることなどが、さらなる引き上げの理由です。
今回の案では、引き上げは当初の半年間に限定されているため、妻の給付が50%に下がるタイミングで夫が育児休業に入れば、妻だけが育児休業を取るよりたくさん給付がもらえることになります。ただ、男性が育児休業を取らなかった理由として最も多くあげているのは「職場が制度を取得しにくい雰囲気だった」(30.3%)というものです。
男性の育児休業取得率が、目標10%に対し2%前後で低迷しているという状況を打破するためには、私たち一人ひとりが固定観念や職場風土を変えていくよう努力しなければならないでしょう。